「帰りたくない」と泣いた小学生の君へ。大きくなったら読んでください。
君が涙を流したのは、きっと世界がまだとても大きくて、
言葉よりも気持ちが先にあふれ出してしまった頃のこと。
あの日、チェックアウトの時間になっても、
君は小さな身体をいっぱいに使って「帰りたくない」と泣いてくれた。
僕らはただ、その涙の理由を静かに受け取るしかなかった。
もしかしたら、夜のランタンの光だったのかもしれない。
もしかしたら、焚き火の音や、ここで過ごした家族との時間だったのかもしれない。
理由はきっと、ひとつじゃない。
でも確かなのは、君の心の中に「また来たい」と思える場所ができたこと。
大きくなって、日々にちょっと疲れたとき。
大人の都合に押されそうになったとき。
ふと、思い出してくれると嬉しい。
「帰りたくない」と泣いたあの日の君は、
今もちゃんと君の中に生きている。
Making the World Romantic Again.
その時、君の世界にまた静かに灯りがともりますように。